本の紹介

先日新聞に介護の漫画の本が紹介されていたので読んでみました。

長崎在住の岡野雄一さんが書いた本です。

グループホームに入所している母とのやり取りが長崎弁で可笑しく表現されていて、ほのぼのしていて、とても優しい気持ちにさせてくれます。

私は介護について重く苦しい話ばかりをきくので、いつの間にか介護は辛く大変なものというステレオタイプな考えに陥っていました。

大変な状況は変わらないのに、気持ちの持ち方で笑いが生まれ、余裕のできる状況になるんだと思いました。

心を動かされた一コマにこんな話があります。

認知症で息子の姿を見てもわからない母は、息子の禿茶瓶の頭を見ると名前を思い出します。母は名前を呼びながら息子の頭をぼこぼこたたき、頭を寄せて確かめます。 息子は、頭を寄せ合うと見える瞳の奥に、母がこれまで経験してきた人生がいっぱい詰まっているのが見えます。 そして今、「もう何もかんも忘れてしまっても良かろ~?」と母が叫んでいるのを感じています。 「良かよ~、生きていてさえくれれば…。」 息子は優しいまなざしで受け止めています。

ここに描かれている話はどの親子にも通じるものがあって、私もいつの間にかそこに自分の親を見ていました。

介護に疲れた時、開いてちょっと息抜きしてもらいたい本だと思います。

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