施設サービス(その3)

施設サービスの3番目は「介護療養型医療施設」の話です。

「老健」や「特養」はなじみがあるけど、介護保険で言う「介護療養型医療施設」ってあまり知られていないですね。

「介護療養型医療施設」とは老人病院のことです。

亀岡市には「亀岡シミズ病院」「亀岡病院」「ムツミ病院」の3施設があります。

介護保険施設ですから介護スタッフはもちろんのこと、病院でもあるので医療スタッフも揃っており、

他の介護保険施設より医療に重点が置かれているのが特徴です。

だから入所中に、もし急に体の具合が悪くなったら移動することなく、すぐ診てもらえる利点があります。

この施設にはどのような人が入所できるのかと言うと、急性期の病気の治療は終わっているけど、

まだ家庭に戻るには療養が必要とされる要介護1~5の高齢者等です。

しかし「介護療養型医療施設」には、必ずしも医療が必要でない人が多いのが問題となっています。

そこでいろいろ議論の結果、この施設サービスは近い将来廃止になるようです。

医療の必要性の高い人は介護保険ではなく医療保険の病院を利用し、

慢性的な病気での医療や介護の必要な人は「老健」を利用してもらおう、との考えのようです。

ミーティング議事録

8月9日に行われる「ちとせさわやか健康センター」での交流・相談会のミーティングをしました。
「介護相談リンクす」として、初の事業です。「ちとせさわやか健康センター」は、要介護・支援認定を受けていない元気なお年寄りが利用されているので、まずは「介護相談リンクす」を知ってもらうことと、楽しんでもらうことに主として、座談会を開催することにしました。

介護相談は心を開いてもらえないと、本当の意味での話しを聞くことはできません。限られた時間でいかに和やかな雰囲気を作るか…。
今回は最初に「介護相談リンクす」の紹介と介護保険についての簡単な豆知識のお話をした後、バリ舞踊と紙芝居を楽しんでもらい、その後に座談会を行うことにしました。

「介護相談リンクす」が、とうとう始めの一歩を踏みだしました。
今回の事業を成功させて次の活動に繋げていけるよう頑張ろうと思っています。

次回のミーティングは8月30日 10:00〜。
「ちとせさわやか健康センター」の総括と9月1日に行われる旭町での活動のミーティングを行います。

今日はありがとう

楽しかった!

施設サービス(その2)

今日は介護老人福祉施設のお話です。

介護保険では介護老人福祉施設と言いますが、この施設は老人福祉法の特別養護老人ホームことで、

一般的には「特養」と呼ばれている一番なじみのある老人ホームです。

この施設は生活施設なので、「老健」がリハビリに重点を置いているのに対して、

「食べる」「着替える」「入浴する」「排泄する」と言った日常生活を援助することに重点を置いています。

もちろん在宅復帰も目指しますが、入所する人は介護問題等で在宅での生活が困難な高齢者なので、

多くの人がこの施設を終の棲家としているようです。

亀岡市には、亀岡園、第二亀岡園、友愛園、たなばたの郷の4つの特養施設があります。

今亀岡にある特養施設は多くがユニット型となっています。

従来の特養施設は一部屋に4~6人が同居し、部屋が狭いので自分の荷物の持ち込みもできず、

プライバシーもありませんでした。

ユニット型では、ちょっとした家具や所有物が持ち込みでき、トイレも備わった八畳くらいの個室で生活します。

自分の部屋が持てるのはプライバシーがあってよいですが、部屋に閉じこもってしまわないよう

各ユニットに食事や談話ができる共同の生活室が備わっており、昼はほとんどそこで過ごします。

しかも1ユニットが少人数制で同じ職員が世話をしてくれるので、家庭的な雰囲気の中で生活できるようになっています。

世の常ですが、サービスが良くなれば料金も上がり、

ユニット型ケアでは施設サービスや部屋代が少し高くなっています。

施設サービス(その1)

在宅サービスは自分の家で暮らしながら利用するサービスですが、

施設サービスというのは施設に入所して受けるサービスです。

施設サービスは「要介護」認定でないと利用できません。(実際は要介護3~です)

介護保険による施設サービス提供施設は介護保険施設と呼んでいます。

介護保険施設には、介護老人保健施設、介護老人福祉施設、介護療養型医療施設の3種類があります。

今日は介護老人保健施設をみてみましょう。

介護老人保健施設は、よく略して「老健」と呼ばれています。

亀岡には「陽生苑」と「こもれび」の2施設があります。

この施設は病院と在宅の中間としての役割を持っていて、入所者がずっとその施設で暮らすのではなく、

必要な医療や機能訓練等を行い家庭に戻ってもらうことを目指しています。

ここは医療施設でもあるので、介護士さんの他に、常勤のお医者さん、看護師さん、理学療法士、

作業療法士などリハビリの専門家をそろえています。

この施設はどちらかと言うと、生活支援より医療や機能訓練に重点を置いているので、

医学的管理の下に介護や機能訓練を受けたい人に向いている施設です。

施設サービスの料金は在宅サービスの利用限度額とは違った料金体系です。

費用は施設サービス料金の1割ですが、施設サービス費は利用者の介護度やサービス内容、

その施設の職員配置体制により違いがあります。

また食費、おやつ代、部屋代、理美容代、教養娯楽代等は自己負担となります。

費用の軽減措置がありますが、それは後日まとめてお話します。

福祉用具のレンタルと購入

介護保険のサービスには福祉用具のレンタル費用や購入費の補助もあります。

レンタルで使える用具としては、①車椅子 ②車椅子の付属品 ③特殊寝台 ④特殊寝台の付属品 ⑤床ずれ防止用具  ⑥体位変換器 ⑦手すり ⑧スロープ ⑨歩行器 ⑩杖 ⑪認知症老人徘徊感知器 ⑫移動リストの12種類があります。

レンタル費用は利用限度額内ならば、実際にかかった費用の1割負担だけです。

もし利用限度を超えていくつかレンタルしたいものがあれば、それらの費用は全額負担となります。

要介護と認定されればこれらの12種類の用具はすべて利用できます。

要支援と認定されると、利用できる用具は、手すり、スロープ、歩行器、杖だけです。

でも、福祉用具にはレンタルに向かない物もあります。

腰掛便座、特殊尿器、簡易浴槽、入浴補助用具などは特定福祉用具として購入できます。

購入費の補助は10万円が限度額です。

(ただし、1割負担なので、もし10万円の物を購入すると、1万円の負担があります。)

福祉用具は、レンタルにしても購入にしても、販売事業者が府から指定されています。

指定された販売事業者は専門の相談員を置いて、専門的立場からアドバイスできるようにしています。

福祉用具の利用は、指定された事業者からではないと費用が支給されないので、

自分で先に買ってしまわないで、あらかじめケアマネジャーに相談したほうが良いでしょう。

口の仕事

介護をする人と介護を受ける人の気持ちって時々縺れて、素直になれなくて、お互い憎しみあってしまうときがありますね。ちょっと心が休まればと思い、ここに私が以前講演で聞いた谷口美重子さんという方のヘルパー時代の話を紹介したいと思います。

 ある日谷口さんの講演会場に、一人のおばあさんが孫娘さんにつれられてやってきました。おばあさんは、苦労してたくさんの子供を育て、みんな立派な社会人になったのに、その子供が誰一人自分を大切にしない、と不満を言いました。孫娘は黙っておばあさんの愚痴を聞いていましたが、終わると、「谷口さん、おばあさんに仕事をさせて下さい。きっとおばあさんは何もすることががないから愚痴をいうんです」と涙ながらに言いました。でも半身不随のおばあさんに一体何ができるのだろうか? 谷口さんは思案している時ある話を思い出しました。広島県福山市のお寺のご住職の竹政さんの話です。

中風で寝ているおじいさんが愚痴ばかり言って困ると家族が言うので、住職はこのおじいさんに仕事をさせようと思って、おじいさんの家を訪ねた。

「おじいさん、ちょっと仕事ができるかいのぅ~?」

「仕事はできません。手も足もいう事を聞きません。一人で起きる事もできません」

「おじいさん、手や足はいう事を聞くまいが、口は言う事を聞くだろう?」

「はい、口は達者です。」

「それでは、ありがとう!、とゆうてみんさい。  家の人に世話をしてもらう時もだまっておるじゃろう?」

「そりゃ、だまっとる。 わしはこの家も建てた。 貯金もしておいてやった。 だから家のもんがわしの世話をするのは当たり前じゃ!」

「だが、一万円札が世話をするのではない。 人が世話をするのだから、その時ありがとう!っていいんさい。」

「そんな事はよういわん」

「言うてみんさい。自分の仕事だと思ってやってみんさい。広い世界が開けるで~。」

「じゃ、仕事と思ってやってみるかいの…。」

その日からおじいさんは口の仕事を始めたそうです。家族が帰ってくると、「今日はご苦労じゃなったな」とか、「暑かったじゃろ」「疲れただろ」、とおじいさんの方からねぎらいの声をかけたそうです。おじいさんの口の仕事が始まってから家の中がだんだん明るくなっていったという話です。

口の仕事も簡単ではなさそうだけど、行き詰ったときに試みてもいいかもしれませんね。

  

メンバーの一人です

介護相談リンクすのメンバーになる前は亀岡市の介護相談員を3年間しました。一週間の研修を受けて活動を始めましたが私自身 未熟でしたので心を開いて困っていることや悩んでいることなど聞かせてもらうことは出来ずもどかしい思いでしたが訪問を重ねるうちに待ってもらえるようになると体調のことや薬のこと食事やお風呂、リハビリとまた家族の話などしてもらえるようになりました。また、相談員同志の交流の中でたくさん学習させてもらったことなど尊い経験をさせてもらいました。これからも勉強を重ねてこの経験を「リンクす」で活かせることが出来たら幸せと思っています。

在宅サービス(ショートステイ)

家で介護されていても時々介護する家族の都合が悪くなるときがあります。

たとえば、冠婚葬祭や旅行で家を留守にしなければならなくなった時、

介護者が病気になったときなどその理由はさまざまです。

またそのような理由でなくても、介護者が疲れてしまった時もあるでしょう。

そんな場合利用できるサービスとして、ショートステイがあります。

ショートステイは、介護を受ける本人が介護保険施設などに入所し、日常生活支援や

機能訓練を受けるなど、短期間そこの施設に入所している人たちと同じ生活を送ります。

利用できる期間は連続で最大限30日までです。

費用は、認定度、利用する施設、部屋の広さ、サービスの内容によって変わります。

7月の例会

「介護相談リンクす」の研修事業については、メンバーの活躍により、いくつかの地域から問い合わせもあり、出だしは順調。 どのような研修内容にするかを組み立てました。

1.介護保険についての講習

  • 「介護相談リンクす」の存在を知ってもらう
  • 介護保険は皆の支えにより成り立っていること知ってもらう
  • 介護保険の利用を推進するわけではない
  • ただし、必要になった場合は利用できることを伝える

2.人が集まり楽しんでもらうための工夫

3.座談会(参加者で数人ずつグループを作り、メンバーが入り話し合う)

  • 参加者それぞれの話しを聞く
  • 今、楽しいこと。してみたいことなど…

このような内容にすると、介護保険について知ってもらうことができ、多くの方の意見を聞けるのではないかと思います。

8月からは、いよいよ活動の実行に向けて動きだしそうです。

また、明日は「かめおか市民活動推進センター」に登録するためのヒアリングです。「亀岡市支えあいまちづくり協働支援金」のヒアリングの時もそうでしたが、面接や面談というものは、いくつになっても緊張するものですね。

良い結果報告ができることを期待して…。